1948年、オーエン・バリー氏によって、
イングランド南西部のサマセット州に誕生した
OWEN BARRY。
“モフモフでかわいい”アイテムは、
こんな質実剛健なファクトリーでつくられているんです。

ブランド設立以前も、５世代にわたって、
革のなめし工場を運営してきた一家。
けれども、内外で長くつづいた紛争のなか、
職人たちが丁寧に、時間をかけて仕上げた革が
軍需産業にまで使われていくことに、
オーエン・バリー氏はつよい衝撃と憤りをおぼえます。

そこで、革という素材をつくるのではなく、
誰が、どんなふうに使うのかまでを提案する
個人向け、家庭向けの革製品づくりをはじめることに。
それが現在のOWEN BARRYのスタートでした。

最初のアイテムは、レザーグローブ。
だんだんとアイテム数をふやし、
いまでは敷物などのインテリアグッズ、
バッグ、複雑な工程を必要とする
ジャケットやコートをつくるまでにいたり、
総合的な「革のライフスタイルブランド」として
認められるまでになりました。

OWEN BARRYが使用している革は、
すべて、食肉産業の副産物としてうまれたシープスキン。
ヨーロッパを中心にした、信頼できる工房から、
品質や加工工程、周囲の環境まで管理をおこなった、
質の高いものを仕入れて、使用しています。
環境への意識が高いヨーロッパにおいて、
このような食用由来の素材に対してのポジティブな意見は多く、
本来、捨てられてしまうものを使うというところから、
環境への負荷が低い素材であると認められています。

今回「ほぼ日」で紹介するのは、
敷物、ルームシューズ、手袋、バッグ各種、
そしてぬいぐるみのようなドアストッパー。
おうちのなかや、外出先で使うための、
モフモフのグッズがならびます。

〈輸入元のSTAMPS吉川さんにきいた、
OWEN BARRYのお話はこちら。〉

20世紀ヨーロッパ芸術の巨匠たちがかかわり、
モダンデザインの礎を築いた学校・バウハウス。
時を経て、Wallace#Sewellのふたりにも
大きな影響を与えています。
これらのアイテムは、バウハウス100周年記念の
復刻プロジェクトに彼女たちが参加、
５年の歳月をかけてつくりあげたもの。
ストールと、クッションカバーを販売します。

BAUHAUS（バウハウス）は、1919年に
ヴァイマル共和国（現在のドイツ）で設立された
デザイン、写真、工芸、建築、美術の
総合的な教育を行なっていた学校です。
ヴァイマルが閉鎖されたあと、
1925年にデッサウに移転、
さらに1932年にはベルリンへ。
しかし時の政権の影響から、1933年に閉校しています。
けれどもその短い歴史のなかで、
バウハウスののこしたものは大きく、
モダンデザインの礎を築いたと言われます。
歴代の教育者には、グロピウス、イッテン、モホリ＝ナジ、
クレー、カンディンスキー、ファイニンガー、
シュレンマー、モンドリアン、ブロイヤー、
マレーヴィチ、ミース・ファン・デル・ローエなど、
20世紀ヨーロッパ芸術の巨匠と呼ばれる人々がかかわりました。
美学とデザイン、革新的な芸術と技術を融合するという
バウハウスの考え方は、Wallace#Sewellのふたりにも、
学生時代から大きな影響を与えてきたといいます。

このシリーズは、バウハウスで学び、
女性初のマイスター（ドイツの高等職業能力資格）をとり、
母校バウハウスで織物工房の指導にあたっていた芸術家、
Gunta Stölzl（グンタ・シュテルツル）が、
バウハウスの学生寮のためにデザインしたブランケットを、
100周年を記念して2019年に復刻するため、
Wallace#Sewellのふたりがプロジェクトに参加し、
５年をかけて再現したもの。
「ほぼ日」では、ブランケットそのものではなく、
それを裁断してつくったストールと、
クッションカバーを販売します。
当時は最先端の素材だったレーヨンを使用していたそうですが、
この復刻版は、よりサステイナブルな素材として
ラムズウールを使用しています。
織機の幅いっぱいにつくった非対称の幾何学模様を、
いくつかに裁断して製品化をするため、
同じデザイン名がついていても、ことなるデザインに見えます。
そのあたりは、ご購入のさい、混乱しないように、
各ページでご説明しますね。